私たちは、骨、軟骨、歯といった組織が作られるメカニズムとその構造を正しく理解すること、
そしてそこから新しい治療法のヒントを得ることを目指して研究を進めています。
また、味覚に関する神経生物学的研究も行っています。
試験管の中で起こり得ることではなく、生体内・細胞内で実際に起こっていることを、あるがままに、網羅的かつ俯瞰的に観察・解析することを主眼とします。
そして、既存の概念や学問の垣根にとらわれずに、組織学、発生生物学、分子生物学、幹細胞生物学、マウス遺伝学、生命情報科学、ときには工学的な手法までも統合して、
設定した科学的な疑問に答えていきたいと考えています。こういった分野融合型の研究をすすめるために、様々な研究機関や企業との国内・国際共同研究、産学連携研究、
医工連携研究に積極的に取り組み、共同研究を軸にした人材交流も盛んに行います。
将来の新しい医療戦略の基盤となるような基礎的知見を発信し、社会に貢献することが最終的な目標です。
学部教育では、歯学部において、口腔組織学・発生学、歯牙解剖学を担当します。
発生学とは組織・器官の「正常な成り立ち」を、解剖学・組織学とは組織・器官の「正常な構造」を理解する学問です。
正常な状態を理解していなければ、異常な状態−疾患−を見分けることはできません。将来、歯科医師として、正常な細胞機能・分子機能と対比して疾患を捉え、
病理変化を正確に判断するための基盤が身につくよう、スタッフ一丸となって教育に取り組みます。
大学院教育では、自分の専門分野を確立しつつ、必要に応じて学際的な研究者となるための基盤の習得を目指します。
実験手技や研究の進め方はもちろんですが、研究への能動的な姿勢、論理構築の手法、研究内容を分かりやすく伝える姿勢を身に付けることが重要だと考えています。
一連の教育・研究と人的・学問的交流を通じて、「生命現象の正しい理解」が疾患の診断・治療の根底にあることを理解し、
俯瞰的な視野から次世代の医療や生命科学を担う人材、生涯にわたって研鑽し続ける人材を育成していきたいと考えています。
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