学内での授業内容や各行事のトピックスをお届けします。
デジタルデンティストリー 特別実習
今年も顎口腔機能学の授業の一環で行われているデジタルデンティストリー特別実習が行われました。担当教員である若林先生(歯学研究科)が中心となり、カボデンタルシステムジャパンスタッフの協力のもと実施されています。
まず、各学生の顎運動を顎運動計測装置(アルクスディグマⅡ)にて計測し、そのデータを使用してバーチャルでの顎運動を再現しました。自らの顎運動をアニメーションで観ることによって、難解な顎運動の様子を理解できたのではないでしょうか。 次に上下顎の模型をスキャナーで読み込ませ、このデータを基にCADによるクラウンを設計しました。
CADではバーチャル咬合器による顎運動が再現され、これによってクラウンの咬合関係を調節しました。なお使用した模型は、附属病院の先生方により印象採得(歯型取り)を行い、その得られた上下顎模型から作業用模型を製作し準備したものです。また下顎大臼歯を模型上で支台歯形成し準備しました。そのためか、各学生のCAD作業では
真剣な眼差しがみられました。続いてCADによってデザインされたクラウンのデータから、ミリングマシーン(アークティカ)を使用してハイブリッドクラウンを製作しました。
ところで、実習では器材の数に限りがあるので待ち時間が生じるのが問題となります。そこで今回は空き時間を利用して、3Dスキャナー(TRIOS)による模型でのスキャニングを行い、続いて学生自身の口腔内でスキャニング体験しました。実際には歯科技工士が口腔内で使用することはありませんが、これからデジタル印象が普及する中で、その体験ができたことは次世代を担う学生にとっては貴重な経験だったと思います。