学内での授業内容や各行事のトピックスをお届けします。
歯科におけるトレーサビリティ
歯科技工に携わるには技能習得だけではなく、医療従事者として法に基づく業務を行うための知識も必要です。技工士学校では「歯科技工士関係法規」を学びます。この「関係法規」は時代の流れとともに、その内容も変化しています。 2011年に厚生労働省から歯科の補綴物に対して、食品と同じような「トレーサビリティ(生産流通の略歴)」に関する通知がありました。
そこで本校では、その知識の必要性から「関係法規」の授業の一環として工学部キャンパス内にあるサイバーメディアセンターのパソコンを利用し、トレーサビリティの体験学習を行いました。現在、大阪大学歯学部歯学研究科ではデータベースを用いた臨床研究「口の難病プロジェクト」のひとつに、技工装置のトレーサビリティ向上を目指す研究があります。トレーサビリティの重要性のみならず、「歯科技工指示書」をデジタル化に伴うシステムに関することや、管理票などの入力方法なども学びました。
国家資格である歯科技工士になることは、定められた法律を守って「安全」な補綴物を提供するという仕事です。歯科におけるトレーサビリティが確立して補綴物に対する「安心」も提供できるようになるといいですね。