幼少期の咀嚼機能が健やかな発達をもたらす作用機序
目的
子どもの咀嚼機能を定量化し、咀嚼が心身の発達への作用する生理学的機序を解明することで、咀嚼の獲得によって良好な発達を促すマネジメント戦略を開発する。
研究概要
よく噛まないことが子どもの発達に影響すると考えられてきた。近年は、噛まない子ども、発達に課題を抱える子どもが増加しているとされ、「食べる能力」に対する社会的関心は高く、養育者、医療・保健・教育従事者が様々な取り組みを進めている。しかし、咀嚼の定量的評価方法や、健康な発達に寄与するアウトカム・指標がない。この課題を解決するには、咀嚼と発達に関わる要素を俯瞰できる研究体制が必要である。
本研究では、咀嚼が、顎顔面形態の発達や睡眠の改善を促し、心身の発達をもたらすと考えた。そこで、咀嚼・顎口腔顔面の形態変化や睡眠・呼吸、発達を俯瞰するデータベースを構築し、咀嚼と発達を関係づける要因や評価方法(数値化)と評価基準を開発する.また、咀嚼による睡眠改善と脳内活性が定型発達を促す機序を解明する。開発した評価方法や評価基準をもとに、良好な咀嚼機能の獲得が発達を促すセルフマネジメント・ニューロハビリテーション戦略を構築する。
研究統括
- 加藤隆史 (大阪大学大学院歯学研究科・口腔生理学講座・教授)
研究分担者
大阪大学大学院歯学研究科
- 仲野 和彦 (小児歯科学教室・教授)
- 大継 將寿 (小児歯科学教室・助教)
- 山城 隆 (顎顔面矯正歯科学教室・教授)
- 黒坂 寛 (顎顔面矯正歯科学教室・講師)
- 谷川 千尋 (顎顔面矯正歯科学教室・講師)
- 野崎 一徳 (歯学部附属病院・医療情報室・准教授)
- 横江 千寿子(歯科麻酔学教室・助教)
- 豊田 博紀 (口腔生理学講座・准教授)
- 片桐 綾乃 (口腔生理学講座・講師)
連合小児発達学研究科
- 谷池 雅子 (教授)
- 毛利 育子 (准教授)
- 下野 九理子(准教授)
- 橘 雅弥 (特任准教授)
- 2021.2.2
- 未来社会創造事業の2021年度中間報告会が開催されました。
- 2021.2.22
- JST未来社会創造事業・セルフマネージメントのテーマのキックオフ会議が開催されました。
- 2021.4.26
- 本学と豊中市、豊中市歯科医師会との間で共同研究契約を締結しました。
- 2021.6.15
- 2021年度のサイトビジットがオンラインで開催されました。
- 2022.7.5
- 2022年度のサイトビジットが開催されました