成長評価による口唇裂口蓋裂治療の検討に関する研究

1.研究の対象
  生後から口唇裂口蓋裂を認め、当院にて口唇裂口蓋裂治療を受療される患児全ての方を対象とさせていただいており、未成年の患者さんの参加が不可欠であるため、未成年の患者さんも対象としています。

2.研究目的・方法
  当科では、開講以来、口唇裂口蓋裂患児に対し、治療を行っています。顎裂(くちびる、上あごの裂け目)を閉じるためには手術を行います。手術によって、見た目の改善、機能の回復を得ることができますが、その一方で、手術の影響により、お顔特に上あごの発育が悪くなる可能性があります。また、お顔の成長は高校生になるまで続きますので、治療(手術)後にもくちびる、鼻の形のゆがみが生じます。くちびるの形やのどちんこの機能を回復させ、なお、上アゴの成長を悪くしてしまう影響や成長後の唇、鼻のゆがみを最小限にすることができる手術法の選択が望まれます。そのため、術後の成長評価を行うことで、治療成績の向上に寄与する因子を特定でき、その成果は、現行の治療方法の再検討や新しい治療法の考案に繋がることが期待されます。 この研究は、1970年から現在まで当院にて口唇裂口蓋裂治療を受療された(これから受療される)方を対象に、カルテ記載、顔貌写真(デジタル2次元写真、3次元写真)、X線画像、顎模型等から、顎顔面成長を統計学的に解析し、行ってきた治療成績について評価することで、治療成績の向上に寄与する因子を特定するための情報を得ることを目的としております。対象期間としては、生後すぐから成人になるまでの間です。

3.研究に用いる試料・情報の種類
  対象:1970年から現在まで当院にて口唇裂口蓋裂治療を受療された(これから受療される)方
  情報:病歴
  試料:手術前資料:口腔内写真、顔貌写真(2次元、3次元)、上下顎歯列模型
     画像検査:パノラマX線写真、デンタルX線写真、咬合法、歯科用CT、医科用CT、胸部X線写真
     全身麻酔下手術前後検査結果:血液検査結果、心電図

4.お問い合わせ先
  本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
     大阪大学歯学部附属病院  顎顔面口腔外科学講座
     〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-8
     相談窓口:原田丈司
     連絡先:06-6879-2936

研究責任者:
     大阪大学歯学部附属病院  顎顔面口腔外科学講座室
       田中 晋


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