研究活動

P. gingivalisがヒト歯肉上皮細胞の増殖
細胞周期の亢進を誘発する分子機構の解明

P. gingivalisがヒト歯肉上皮細胞の増殖/細胞周期の亢進を誘発する分子機構の解明

 我々のこれまでの研究で、最も有力な歯周病原性菌と考えられているP. gingivalisがヒト歯肉上皮細胞に低い感染多重度(MOI: multiplicity of infection)で感染した場合、癌抑制遺伝子として知られる多機能分子p53やPTENの発現量が顕著に減少する一方、Cyclin A発現量の増加やCDK2 Thr160位のリン酸化による活性化がおこり、細胞周期の亢進とその結果としての細胞増殖を誘発することを見出した。これは、P. gingivalisが宿主上皮細胞中で生きながらえつつ、感染を拡大させる巧妙な戦略だと考えられ、その詳細な分子機構について更なる検討を加えている。

Fig1-B
Fig1-A
Fig1-C