研究活動
粘膜免疫システムの解明とそれを応用した粘膜ワクチンの開発
「内なる外」とよばれる粘膜面は、細菌やウイルスなどの病原体の侵襲に常に脅かされている。それに対し粘膜部の免疫応答は病原体に対する第一の防波堤として働き、抗原特異的なバリアーとして働く。これまで当教室では、米国アラバマ大学ワクチンセンターとの共同研究により、粘膜免疫システムを応用した経鼻粘膜ワクチンの開発、及びNALT(鼻咽頭関連リンパ組織)・BALT(気道関連リンパ組織)から誘導される分泌型IgAの研究を行ってきた。近年、生体外で培養したDCに病原因子の抗原を負荷し生体内に移入する細胞ワクチンが抗がん治療を中心に知られている。当教室では歯周病原性の抗原などをDCに移入した細胞ワクチンを応用することで、抗歯周病免疫応答の誘導およびその機序の解明を進めている。